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「アノオンシツでアートと向き合う」         3.アートとケア

2023年8月7日に配信したChatPot 02「アノオンシツでアートと向き合う:朴炫貞さん」の内容を記事としてお読みいただけるようになりました。第3回はアートとケアです。アートが持つ「ちから」についてケアという視点で考えました。



(⋆•ᴗ•⋆)   緑豊かなこの風が吹く温室の前でのコーヒーを飲んでいると、とても癒されますね。 ここでちょっとパク先生にアートとケアのお話を伺いたいんですが。


アートの視点

(^o^)/*  そうですね、先ほどお話したように、街の中でアートが 関わりを持つということは、人がアートに何を求めているのかと考えたりします。

現代アートはいつも優しい表現だけじゃなくて、可愛らしい表現だけじゃなくて。

時にはとっても苦しかったり、悲しかったり、残酷だったりするような表現も入ってくるわけなんですね。

ただ、私はアートでとても強いなと思っている視点は、やっぱり弱者の視点に立つということなのかなと思っています。


アノオンシツを始めた時はちょうどコロナだったので、人間と自然の距離だったり、人間と人間の距離だったり、人間が植物を育てていくっていうことなど、そういう距離感について考えるような時期だったんですね。

私自身、たまたま植物を買って育て始めたら、やはりオンシツの活動も変わっていったりして。育てるとか、その面倒を見るとか、いわゆるケアをするっていうこと自体が、何か関わりを持つということの、もっと愛情がある状況なのかなと思い始めました。

関係づけはできるし、それぞれ関係づけられて生きていくのですけど、その中でもっと愛を注ぎたい、もっと自分の気持ちを込めて接したりすると、それで自然に…。

一言でまとめて言うのは難しいんですけど、そういう優しさのような、面倒を見る、面倒くさくても面倒を喜んで見てしまうというような関係性が生まれるのかなと思いました。


それはアートだけじゃなくて、例えば福祉だったり。

最近は現代アートの界隈でもすごく注目する概念なんですけど、倫理のところだったり、文学というところでもずっと見てきた概念なので、そういったところをどういうふうにこれから語っていくのかということが、私の、今自分が自分に出している宿題ではあるのかなと思っています。


オンシツで、例えば木を見ながら、ちょっと暑い時に、ふっと吹いてくる風を感じながら、カラカラとアイスコーヒーを飲むっていうことも1つケアの形であると思っていて、そういったことが感じられるような場を作るっていうことができるといいなと思っています。


(⋆•ᴗ•⋆)   現代を生きる人たちにとって、このコロナ時代を経てもそうなんですが、どうしても人と人との関係が希薄になっている時代に、その関わりを持つというところが、やはりどこか遠いことのように感じてしまうこともあると思います。

でも、今回のパク先生のお話を聞いて、オンシツを見ると、この老朽化した建物に新しい意味が見つけられて、人と人との関わりをまた感じられる場でもあるなとすごく思いました。


アノオンシツの見つけ方

(⋆•ᴗ•⋆)   大学の内外の方々にも来てほしいなと思うんですが、私たちはどうしたらここに再び来ることができるんでしょうか。


(^o^)/*  ここの場所って、私が使うだけじゃなくて、私以外でもいろんな研究者が使ったりする場所です。

しかも、この苗畑っていう札幌研究林苗畑のエリアは、一般公開されている場所ではないんですね。研究フィールドなので、みなさんがふらっと入ることは、制限されています。

普段、この場所をたまたま見つけたとしても、 それはオンシツじゃなくて、施設としてあると理解していただいた方が良いと思います。


私がイベントを何か立ち上げたりとか、 展示をやったり、ワークショップをやったりする時には、特別にみなさんがもっとアクセスしやすいように高架下の鉄の門を開けたりしています。そういう時にオープンハウスのような形で、その時に来ていただいた方がいいのかなと思います。

みなさんから来てみたいっていう声は、たくさんいただくのですけど、私は体が1つなので、オンシツを365日開けるっていうことも難しいのですが、これからはもう少しこまめに皆さんが来られるようなイベントをやっていきたいなとは思います。

(つづく)

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