「カラスと話せば社会が見える?」
- Mineyo Iwase
- 3月7日
- 読了時間: 5分
3.カラスから学ぶ野生動物とのつきあい方
2023年9月18日配信したChat Pot4「カラスと話せば社会が見える?」の内容を記事としてお読みいただけるようになりました。株式会社CrowLab代表の塚原直樹さんからカラスから学んだ自然とのつきあい方について伺っています。

カラスに伝えたいこと
(⋆•ᴗ•⋆) カラスと対話するというプロジェクトに塚原さんは取り組んでらっしゃっていると思うんですが、カラスに何か伝えたいことっていうのはありますか。
(¯∇¯) カラスは別に今のままでいいんじゃないかなと思っていて。
やはり野生動物なので。野生動物は野生動物として生きていけばいいと思うんですね。
むしろ行動を変えなきゃいけないのは人の方で、野生動物の問題って全てそうだと思うんですけれども、人の行動が結構原因だったりもするんですよね。
例えば、人がごみをカラスに荒らされないように出せば、その問題はなくなるわけで、きちんとネットをかけるとかですね。あとは、そもそもそんな生ごみいっぱい出さないようにするとかの話だと思うんです。
結局、人が原因の部分があるので、まずはそこをできる限りカラスとの軋轢を生まないようにするために、人間側の努力が必要なんじゃないかなと私は思います。
(⋆•ᴗ•⋆) もしかしたら、私の偏見かもしれないんですが、生物や動物の行動、生態や生物自体の研究をされている方々っていうのは、結構社会と隔絶して生物を観察する傾向にあるなと感じていています。
生物を社会と絡めて研究をされている方っていうのは、結構少ないなっと感じているんです。
塚原さんのCrowLabの事業は、どちらかというと社会に焦点を置いて、人間社会に入ってくるカラスに対する対策をどういうふうに講じればいいかっていうところに重きを置いてると感じています。
それが私には、とても印象的に感じました。社会課題に対してアプローチをしながら、研究を進めたいという思いはあったんでしょうか。
(¯∇¯)۶ 元々はカラス自体を知りたいというまさに基礎研究だったんですけれども、そんな中で、実際に被害にあって、すごく困ってらっしゃる方がいるっていうのを知りました。
そして、その自分の研究がそういった方のお役に立てられるんじゃないかっていう兆しがだんだん見えてきて。
実際にやってみると、うまくいった。「それでは事業化しよう」みたいな流れなんです。
そこで社会の役に立てられるっていうのは、すごく研究者としては嬉しいというか、自分のやってた研究が、実社会で役立てる機会は、すごく少ないとは思うんです。
けれども、私はラッキーなことにそういう研究に巡り合えて、研究成果が実社会で役に立つ経験ができてですね、すごくハッピーというかですね。結果的にそうなってるという感じですかね。
カラスの面白さと学んだこと
(⋆•ᴗ•⋆) 厄介者に見られたり、悪い印象があったりするカラスですが、塚原さんはカラスのどういうところが良いと思いますか。
(¯∇¯)۶ 私がカラスを見ていて、すごく面白いというか、親近感が湧くところとしては、さっき巣立ちをしても親としばらく一緒にいるって話したと思います。
人と一緒ですけれど、やはり親離れの時期っていうのがあるんですね。
親離れと、子離れの時期というのがあって。それもカラスにはあってですね、 最初は巣立った後も、子供に餌あげてるんですね。ヒナも餌くれ餌くれって、親に言ってるんです。それで、餌をあげることをしばらく繰り返していると、親はヒナに餌をあげなくなってくるんですよ。
すごく餌をねだるんですけれども、無視することがしばらく続くんです。
親が根負けしてというかですね、餌をあげちゃったりするみたいなシーンを見てると、なんかすごく人間っぽいなと思います。
そういうのとかは結構好きですね。
(⋆•ᴗ•⋆) なんか感情移入したりしちゃったりすることもしばしばある感じですか。
(¯∇¯)۶ そういうシーン見ると、ちょっと感情移入してしまう部分はありますけれども、普段はデータ取る時とかは、冷静にというか、感情移入しないようにして見てます。
(⋆•ᴗ•⋆) このような研究を通じて、塚原さんはカラスにどういうことを教わりましたか。
(¯∇¯)۶ もう人生の大半この研究に、というか、カラスに向き合ってる時間がもう人生の大半なので。カラスのおかげでいろいろな経験もさせてもらってますし、実際に会社を立ち上げるみたいなこととかですね。
そういういろいろな経験をさせてもらっていて、ある意味、カラスには感謝しているところはあります。
やはり、カラスから教わったというか、カラスをきっかけにいろいろな経験ができたっていうことはあります。あとは、カラスと向き合う中で、改めてカラスは野生動物だなということを実感できました。
野生動物ですけど、人と生活空間が被っているが故に、お互いにとって不幸な出来事が起こってしまっている、摩擦が起きてしまっている現状があるんだなと思いました。
野生動物と人とを線引きをする必要があると思っています。
いかにそこに、線を引けるかみたいなところが、お互いの関係を良くするコツなんじゃないかなと思います。
そういった部分で、自然との向き合い方をカラスに学んだっていうのはあります。
(⋆•ᴗ•⋆) 札幌でも結構、熊が市街地に降りてきたり、あと少し行けば森があったりっていうことがあって、野生動物と人との境界線が曖昧になっている代表的な市街地だと思います。そういう中でも、カラスの存在が我々にそういったことを気づかせてくれるんだなって思いました。
塚原先生の話、大変興味深かったですね。カラスの見方が変わりました。
街中にいるカラスを通して、人と自然の付き合い方、また、人が野生動物に対してどうやって向き合っていけばいいかといったことを考えさせられます。
カラスを通じて、私たちも今後いろいろなことを考えなければならないと思いました。
参考 CrowLab
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